【洒落怖】洒落にならない怖い話『サンゴ玉』

【洒落怖】洒落にならない怖い話『サンゴ玉』

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:2011/06/12(日) 00:52:35.15 ID:EgTf4hfa0

うちの父親は三年前に肺がんで亡くなったんだが、生前は骨董集めを趣味としていた。


といってもうちにそんなに金があるはずもなく、骨董市などで買った安い小物ばかりで

値の張る皿物や掛け軸なんかはなかった。

父がもういけないというとき、病院のベッドで長男だった俺に「骨董は仏間の押し入れに

まとめてあるから○○(なじみの骨董屋)に下げ渡してやってくれ、まあいくらにもならんだろうが・・・。
それから、風呂敷に一つ小物の骨董をまとめてあるから、これは俺の初七日

あたりにでも坊さんに渡して、お炊きあげしてもらってくれ。」と奇妙なことを言った。

俺が「どうしてだい、それはお金にならないものかもしれないけど、ただ捨てるだけで

いいんじゃないか。」と問うと、父は「いや風呂敷の中のものは、よくない骨董なんだ。

長年かかってさわりを押さえる方法を覚えたんだけども、お前らには無理だろうから。


必ずそうしてくれよ。」と、病みついても冗談ばかりだったのに、いつになく真剣な顔でそう言った。
ChatGPT Image 2025年4月30日 09_02_44

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