【洒落怖】洒落にならない怖い話『消えていく記憶』
【洒落怖】洒落にならない怖い話『消えていく記憶』
仕事が回らなくなったのは、半年前からだ。
人が減り、俺の業務量が増えた。毎日終電ギリギリで帰宅し、休日も呼び出される。
それでも、何とか踏ん張っていた。
でも、ある時から変なことが増えた。
「昨日の報告書、まだ来てないぞ」
上司に言われた。確かに送ったはずだ。
送信履歴を確認しようとしたが、どこにもない。
「ちゃんと管理しろよ」
呆れたように言われると、周囲も「あれ、前もあったよな」と頷いた。
そんなはずはないのに、皆の視線を浴びると、記憶が曖昧になってくる。
本当に出してなかったのか?
違う、確かに送ったはずだ。でも、その証拠がない。