【洒落怖】洒落にならない怖い話『飼育小屋』

【洒落怖】洒落にならない怖い話『飼育小屋』

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本当にあった怖い名無し:2010/09/14(火) 21:51:48 ID:iRZw8obw0

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それでは私の体験談を。長い上に読み辛いです。すみません。




当時小学校低学年だった私は飼育係で、校庭の隅にある小屋には何匹か兎がいました。


掃除当番で小屋に向かうと、乱暴者でいじめっ子の上級生(男)が小屋の中で何かしているのを目撃しました。


私も彼に苛められた事があるのでどうすべきか迷っていると、彼は私の視線に気付いたのか、


驚いて走り去っていきました。急いで小屋に入ると、薄汚れた兎がぐったりとしているのを見付けました。


兎の手に血が滲んでいて、どうやら彼は兎を苛めていたようでした。


応急処置をしようと思って兎を抱き上げると、それと目が合いました。


私は兎の顔を見て、危うく悲鳴を上げて兎を落としそうになりました。


兎には目が一つしかありませんでした。しかも、顔の中央に付いているそれは人間の目でした。




正直怖かったのですが、飼育係として何とか堪え、小屋に備え付けてある薬箱で兎の治療をしました。


その兎を小屋に戻して掃除を始めようとした時、私は何か妙な音を聞きました。


文字に表すなら「ヒュル、ヒュウルル」という感じの口笛のような音です。


風の音かと思っていると、その音に混じって機械音のような高い声が聞こえたんです。


「ヒュウ、ヒュルル……ジコ、ジコ」と。発音は「事故」のものでした。


驚いて辺りを見回すと、また声がしました。


「ヒュルル、A、A」。それはさっき兎を虐めていたクラスメイトの名前でした。


気のせいではないと確信すると、さっきの一つ目兎と目が合いました。


愕然とする私の前で、兎は「ヒュルル、ツブレル、ツブレル。ウデ、ウデ」と言ったのです。


私が思わず「どうして!?」と聞くと、兎は「ヒュル、インガ、インガ」と答えました。


信心深い祖父母によく言い聞かされた、『因果応報』の事かと思い当たりました。


実はAは以前、遊び半分で兎の腕を折ってしまった事があったのです。


親がいわゆるモンスターペアレントで、教師は注意しか出来なかったようです。


そして、この兎も腕に怪我をしている事から、彼はまた同じ事をしようとしたのでしょう。




驚きと恐怖のあまり、私はそこから逃げ出しました。

A_surreal_and_eerie_scene_in_a_schoolyard

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